【北京共同】日中戦争時の強制連行被害者の遺族らが16日、日本企業に損害賠償を求める訴状を中国で提出した。中国の裁判所は共産党指導下にあり、外交問題に絡む戦後補償の集団訴訟を容認するかどうかは「政治判断」となる。対日圧力を強める習近平指導部は訴訟の受理をちらつかせ、高市政権を新たな「歴史カード」で揺さぶる構えだ。
対日集団訴訟が受理されたケースとしては、2014年の三菱マテリアルなど2社に対する強制連行訴訟がある。12年の沖縄県・尖閣諸島の国有化や、13年の安倍晋三首相(当時)の靖国神社参拝で日中関係が悪化する中、習指導部は訴訟受理を容認。16年に三菱側と中国人被害者3765人との間で和解が成立した。
日本側は1972年の日中共同声明で、国家間だけでなく個人の賠償請求権も放棄されたとの立場だが、中国側は「日本の解釈は無効」(中国外務省)と主張。ただ民間の賠償請求を制限なく認めれば同様の訴訟が相次ぎ、日中関係の悪化や社会の不安定化につながることから、当局が事実上コントロールしてきた。























