「NO WAR!!」。22日に死去した漫画家ちばてつやさんは、自身のブログ「ぐずてつ日記」を更新するたび、平和への祈りを記していた。背景にあるのは「地獄」と語っていた戦争体験。戦前・戦中生まれが減少する中、ちばさんの残した作品が、重みを増している。
1939年東京・築地生まれ。41年に旧満州(中国東北部)に渡り、父親が勤めていた印刷会社の社宅で暮らした。終戦後、中国の人々やソ連兵から身を隠しつつ、約1年かけて引き揚げた。
2024年のインタビューでは「食べる物がなく、次々に死んでいく。昨日『てつや頑張れ』と言ってくれたおじさんが亡くなり、その足を持って死体置き場まで引きずっていったこともある」と振り返った。代表作「あしたのジョー」に登場するボクサー力石徹の死に至る減量シーンは、引き揚げ時に骨と皮だけになっていた日本人の姿がモチーフだったという。
戦争は、子どもだったちばさんの無意識下をも縛り、中国人に対する感謝や罪の意識、恐怖を、いや応なく背負わせた。























