権丈善一・慶応大教授
 権丈善一・慶応大教授

 15年前の2009年、16・8兆円の数字が飛び交っていた。マニフェストに書かれた新施策に要する給付増16・8兆円は予算の組み替えと埋蔵金で確保できるという話であった。あの頃はまだ、給付には財源の議論が必要だという制約が政治を縛っていたのであろう。