気候変動はでっちあげ-。米大統領に就任した2025年1月20日、トランプ氏が最優先したことの一つが、地球温暖化対策の国際枠組み「パリ協定」からの米国離脱を国連に通知するための大統領令署名だった。発効は通知から1年後だが、トランプ氏は第1次政権時もパリ協定から離脱。改めてかたくなな姿勢が示されたことで「地球沸騰化時代」(国連のグテレス事務総長)に対峙する国際社会の連携に暗雲が垂れ込める。そんなトランプ氏や支持者が大統領選勝利に高揚していた2024年11月のちょうど同じころ、アフリカ南部の小国では乾きひび割れた田んぼのそばを農家の女性たちがとぼとぼと歩いていた。2023年以降、全土で数百万人が気候変動によるとみられる大規模な干ばつや洪水に翻弄されたマラウイでは、気象災害が食糧難のみならず子どもたちの将来までも奪おうとしている。「トランプは最低だ」。住民は怒りと絶望に包まれている。(年齢は取材当時 共同通信ナイロビ支局 森脇江介)
























