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西日本豪雨

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猛暑の影響で高騰するキャベツなどの葉物野菜=神戸市内のスーパー
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猛暑の影響で高騰するキャベツなどの葉物野菜=神戸市内のスーパー

 記録的な猛暑と西日本豪雨などで出荷量が減少したため、葉物野菜を中心に価格が高騰している。ハクサイやキャベツの卸売価格は平年比で2倍以上となり、小売店の店頭価格も昨年より3~7割上昇。8月いっぱいは9品目が高値で推移する見通しだ。兵庫県内では、近畿有数の生産量を誇る但馬地域のピーマンの出荷が8割減少するなど、産地の状況も深刻さを増している。(三島大一郎、山路 進)

 農林水産省が3日、主要な野菜14品目の1日時点の卸売価格と8月の価格見通しを発表した。ハクサイやキャベツ、レタスは猛暑などの影響で生育が悪く、ダイコンは6月以降の長雨が響いたため値上がりした。今後も暑い日が続けば、高値が長引く可能性がある。

 神戸市中央卸売市場の荷受会社、神果神戸青果(同市兵庫区)によると、先月末の野菜全体の平均卸値(1キロ当たり)は251円で昨年比1・5倍。同社は「長雨と猛暑のダブルパンチが原因」と説明する。

 キャベツやレタスの平均卸値は昨年比で約2倍、ハクサイは同3倍近い。ダイコン、ニンジンも昨年比2~3倍で推移している。

 生活協同組合コープこうべ(同市東灘区)は、キャベツとピーマンの販売価格を昨年同期比で7割、ナスを4割、レタスを3割上げた。価格転嫁を抑え、ほぼ仕入れ値で販売している野菜もあるという。ダイエー(本店・同市中央区)は割高感を抑えるため、半分か4分の1に切った葉物野菜の陳列を増やしている。

 但馬地域のピーマンは例年、7月下旬から約1カ月間が出荷の最盛期。今年は豪雨で花が落ち、その後の日照りで実の付きも悪く、JAたじまの1日当たりの入荷量は例年の約2割の2トン余りまで落ち込んだ。

 神戸市西区ではキュウリやナスの出荷量が例年より約6割減り、主要作物の水菜や菊菜、小松菜も2~4割減少。葉物野菜農家の再本正樹さん(47)は「これほど悪天候が続くのは初めて。ハウスは蒸し風呂状態で、農家の負担が重くなっている」と嘆く。

 農水省の8月の価格見通しでは、ダイコン、ハクサイ、キャベツ、ホウレンソウ、レタス、キュウリ、ナス、トマト、ピーマンが高値水準で推移しそうだ。

2018/8/4
 

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