30代後半でニューヨークの大学院を目指した私にとっての幸運は、2人の素晴らしい恩師に出会ったこと。そのうちの1人は英語学校の先生で、ニックネームの「ペニー」と呼ばれていた。アメリカ硬貨の1セントの、あのペニー。1セントが100枚集まって1ドルだから、日本風に言うと「1円玉ちゃん」かな。大学院に合格した後もリポートの文法添削をしてくれたのだが、私がバーテンダーのアルバイトをしていると知ってからは授業料を受け取らなかった。それどころか、ペニー宅での文法チェックの間には彼女の夫デイビットがご飯を作ってくれた。
























