エッセー・評論

  • 印刷
足元に自由を(撮影・吉田敦史)

足元に自由を(撮影・吉田敦史)

 ここ数年、服装においては楽さと快適さを何より優先するようになり、ヒールのある靴をあまり履かなくなった。特に去年は妊娠していたので、まったく履いていなかった。靴ひもがほどけて転ぶのが怖かったのと、お腹(なか)が大きくなって靴ひもを結ぶこと自体が大変だったので、最終的にはVANSのスリッポンばかり履いていた。

 出産後3カ月が経(た)ち、ものすごく久しぶりにスリッポンじゃない靴を履いた。ヒールのない革のサンダルで、妊娠前に買ったものだ。そのサンダルで数時間ほど歩いた帰り道、なんて痛いんだろうと、私はしみじみと驚いていた。靴擦れが数カ所にできていたし、そのせいもあってか、一歩進むごとに痛みが走った。家に帰ってサンダルを脱いだ後も、痛みと疲労感はしばらく消えなかった。もしヒールの靴を履いていたら、もっとひどいことになっていただろう。

この記事は会員限定会員限定です。新聞購読者は会員登録だけで続きをお読みいただけます。

2019/8/3
 

天気(9月6日)

  • 33℃
  • 25℃
  • 10%

  • 34℃
  • 22℃
  • 10%

  • 35℃
  • 25℃
  • 10%

  • 36℃
  • 23℃
  • 10%

お知らせ