年下上司との付き合い方。※画像はイメージです (taka/stock.adobe.com)
年下上司との付き合い方。※画像はイメージです (taka/stock.adobe.com)

年下の上司のもとで働いた経験はありますか?

役職定年の早まりなどを背景に、50~59歳の正社員、いわゆる「プレシニア世代」が若手上司と働く機会が増えています。企業向けの教育研修事業と若年層向けの就職支援事業を展開する株式会社ジェイックの調査によると、約半数のプレシニア世代の労働者が年下上司のもとで働いていることがわかりました。

この調査は、プレシニア社員300名を対象として、2025年5月に実施されました。

「あなたの直属の上司は年下ですか」との質問に対し、「年上」との回答が53.7%、「年下」との回答が合計で46.3%となり、50代正社員の約半数が年下の上司のもとで働いていることが分かりました。

直属の上司が「年下」と回答した46.3%の内訳を見てみると、上司の年齢が「50代」が26.3%、「30~40代」が18.0%、「10~20代」が0%、「年齢は不明」が2.0%となり、世代が異なる年下上司を持つ50代プレシニア社員も数多くいることが分かりました。

「直属の上司は年下」と回答したひとに対して、「自分と異なると感じる、年下上司の仕事の仕方や考え方として、もっともあてはまるものをひとつ教えてください」と質問をしました。

1位の「特になし」は40.3%ですが、2位以降を合計すると57.8%となり、過半数のプレシニア世代が年下上司との考え方にギャップを感じていることが分かります。その実際の声を紹介します。

【「コミュニケーションのとり方」についての声】
・SNSやリモートを駆使することが多い
・仕事に対するモチベーションが異なる
・雑談を好まない

【「部下育成・指導の仕方」についての声】
・社内チャットでの指示が多い
・𠮟咤も褒めることもあまりしない
・ビジネスライクで人のつながりを意識しない

【「仕事を進めるスピード感」についての声】
・フットワークが軽く判断が早い
・早期に結果を求めすぎている
・業務優先度のつけ方に問題を感じる

【「チームビルディングの仕方」についての声】
・責任感が強くすべてを自分で引き受けすぎている
・会社の方針に従った組織運営をうまくやっている

【「ワークライフバランスの考え方」についての声】
・残業や休日に関する考え方が異なる
・仕事への意欲が高すぎる

続いて、「年下上司との関係を良好に保つために意識していることを教えてください」という質問に対しては「相手の立場を尊重し、役職に関係なく協力する」が52.5%、「上司の考え方や価値観を理解しようとする」が28.8%、「必要以上に距離を詰めず、程よい関係性を保つ」が28.1%、「無理に年齢差を意識せず、フラットな関係を築く」が25.9%、「自分の経験や知見を押し付けず、必要に応じて助言する」が20.1%、「上司の得意なことや強みを尊重する」「特になし」がそれぞれ16.5%、「コミュニケーションの頻度を意識的に増やす」が15.1%、「テクノロジーや新しい仕事の進め方を積極的に学ぶ」が8.6%、「コミュニケーションの方法(口頭・チャット・メールなど)を上司に合わせる」が7.9%、「その他」が0%となりました。

また、年下上司とのコミュニケーションに求めることについては、以下のような声がありました。

・気を遣わずフラットに話してほしい
・淡々と上司として振舞ってくれていい
・キャリアを尊重して意見を聞いてほしい
・若い人ばかり可愛がらないでほしい
・積極的な飲みニケーション