89歳のひいおばあちゃんが、畳の上で1歳の曾孫に毎日欠かさず「おはようございます」と挨拶を続ける。しかし、曾孫の男の子は「え?なに?」とでも言いたげな不思議そうな顔で、遊びに戻ってしまう--。
そんな一方通行だった毎朝の習慣が、やがて二人の心を通わせる瞬間に変わるまでを記録した写真がThreadsに投稿され、その心温まる軌跡が話題となっています。
投稿したのは、男の子の母であるKei’s mommy(@instaofkeismom)さん。4月から7月半ばまで、自身の祖母(息子にとってのひいおばあちゃん)と同居していた間、毎朝の「おはようございます」が2人の特別な時間となっていきました。
「目線を合わせて挨拶するのは、祖母にとって曾孫への当たり前の習慣で、きっかけは特にありませんでした」(Kei’s mommyさん)
一緒に過ごし始めた当初から、ひいおばあちゃんはKei’s mommyさんの息子さんの目をまっすぐ見て、ぺこりと頭を下げながら「けいちゃんおはようございます」と挨拶。しかし、当時10~12か月だった息子さんは、不思議そうな表情でひいおばあちゃんを見つめ、そのまま遊びに戻ってしまう日々が続きました。
それでも、ひいおばあちゃんは変わらず挨拶を続けます。
「最初は『こんな丁寧に挨拶してるのに怪訝な顔で見られてるなぁ~』と笑って見ていました」(Kei’s mommyさん)
やがて息子さんが笑顔で駆け寄り、抱きつくようになったとき、「毎日対等に向き合えば、赤ちゃんにだって気持ちは伝わる」と実感したそうです。今では2人がハグを交わす姿を見て、ただただ可愛くてほっこりした気持ちになるといいます。
ひいおばあちゃんはスマホを持ち歩くこともなく、遊ぶときは常に曾孫だけを見ているそうです。
「1時間でも、対話できない年齢の息子にずっと話しかけながら遊んでくれます。尊敬しますし、息子にとって本当にありがたい存在です」(Kei’s mommyさん)
仏間で一緒におりんを鳴らしたり、梅干し作りを手伝ったり、膝の上でおやつを食べたり…。畑仕事を見守る時間や、大人数で囲む食卓も、ひとつ屋根の下で暮らすからこそできる経験です。
「三つ子の魂百までと言いますから、幼い頃に無条件に愛してくれる大人がたくさんいるのは本当に重要だと思います」(Kei’s mommyさん)
今は夫の仕事の都合で離れて暮らしているそうですが、「また皆で暮らせる機会があれば」とKei’s mommyさんは願っています。