中高生のジェンダーに関する意識調査の結果、中高生の約8割が「女子がスラックス制服を着ていても違和感はない」と回答しており、同性同士の交際を許容する人も増えているということがわかりました。多様な性に対する意識は、男子よりも女子のほうが寛容な傾向が見られました。
この調査は、ソニー生命保険株式会社が2025年6月にインターネット上で全国の中高校生1000人(中学生200人、高校生800人)を対象に実施しました。
はじめに、性の多様性に対する中高生の意識をたずねたところ、中学生の79.5%、高校生の77.0%が「女子がスラックス制服を着ていても違和感はない」と回答。また、中学生75.0%、高校生73.0%が「男子が化粧をしていても違和感はない」、中学生64.5%、高校生62.7%が「同性同士が付き合っていても違和感はない」と考えていることがわかりました。
ただし、全体的に多様な性への意識は男女で温度差も。高校生の男女を比較すると、「同性同士が付き合っていても違和感はない」と答えた割合には28ポイントの開きがあります。また、中学生はすべての項目で女子のほうが20ポイント以上高い結果となりました。
■ジェンダーギャップに悩む中高生も…
次に、ジェンダーギャップに関する悩みについて質問しました。
「“からだの性”と“こころの性”が異なることに悩んでいる」人の割合は、女子中学生6.0%、女子高校生9.8%に対し、男子中学生12.0%、男子高校生13.5%と、男子の方がやや高い傾向にありました。
一方、「ジェンダーギャップや性別役割分担意識によって生きづらさを感じている」と答えた人は、男子中学生11.0%、男子高校性19.5%に対し、女子中学生21.0%、女子高校生22.3%と、女子のほうがやや高くなっていました。
また、ジェンダーギャップによる生きづらさは、中学生より高校生になると深まる傾向でした。「“からだの性”と“こころの性”が異なることに悩んでいる」では、中学生9.0%に対し、高校生11.6%、「ジェンダーギャップや性別役割分担意識によって生きづらさを感じている」では、中学生16.0%、高校生20.9%となりました。
調査を行った同社は「年齢を重ねるにつれ、ジェンダーギャップによって悩まされる場面に直面することが増えていくのではないか」と述べていました。
【出典】
ソニー生命保険株式会社/<中高生が思い描く将来についての意識調査2025>