東京・渋谷のほど近く、4畳半のワンルームで一人暮らしをしている男性が、限られたスペースで快適に暮らす工夫を紹介する動画をYouTubeに投稿しました。白と緑を基調にすっきり整えられた部屋には、「狭い空間を上手に使っていて素敵」「整理整頓されて無駄がない」といったコメントが寄せられ、注目を集めています。
投稿主は、日常vlogをYouTubeで発信するTadawoさん(@Tadawo-japanvlog)。なぜこの部屋を選び、どのように心地よい空間をつくっているのか、そのこだわりや考えを聞きました。
■『狭くても古くてもアリ!』とポジティブな気持ちで
Tadawoさんが渋谷に近い現在の部屋を選んだのは、当時の職場が恵比寿にあったこと、また街の雰囲気が好みだった三軒茶屋にも近かったことが理由だそう。
「社会人になって初めて住む部屋ということで、『狭くても古くてもアリ!』とポジティブな気持ちで決めました」
Tadawoさんの部屋は約4畳半の狭小アパートですが、白と緑を基調に清潔感と心地よさを追求した空間です。長方形のワンルームには、奥にシングルベッドを配置し、手前にキッチンとユニットバスが隣接しています。家具は白で統一された収納や手作りの棚を壁沿いに配置して圧迫感を抑え、床を広く見せるラグを採用。
また、観葉植物を多用することで、都心でありながらも穏やかで居心地の良い「小さな安息の地」のような雰囲気を醸し出しています。家具や家電もコンパクトなものが多く、小さな冷蔵庫には食材がぎゅうぎゅうに詰められており、動画では「コンロの上で料理をしている」と明かしています。
■大学院で日本の狭小住宅を研究
大学院では、日本の狭小住宅の研究に携わっていたというTadawoさん。動画に出てくる「狭い部屋では一つの物や空間に二つの役割を与える」という考えは、そのときに出会ったものだそう。
「たとえ狭い部屋でも、暮らしにもたらす役割の多さが住宅の豊かさであることを学びました。例えば階段一つとっても、椅子やテーブル、飾り棚として活用することができます。そういった学びの経験が、この東京で窮屈だけど豊かに暮らすことのヒントになっているのかもしれません」
“二つの役割をもたせる空間づくり”へのこだわりは、食器棚から吊り下げたプロジェクターや玄関扉に設置されたタイマーなど、実際の暮らしぶりからも伺えます。単に限られたスペースを効率良く使うだけでなく、生活の中に“遊び”や“工夫の余白”をつくることも、Tadawoさんの暮らしのテーマなのだとか。
■インテリアや収納にもこだわり
動画では、学生時代につくった棚やテーブルも紹介されており、インテリアや収納にもこだわりが見えます。
「部屋にある家具の形は様々ですが、配置や色の統一感を工夫しています。とはいえ、生活感が溢れるような部屋になっていると思います。狭い部屋の中をシンプルにまとめてしまうと、殺風景でかえって窮屈に見えることがあるんです。そのため空間が広く見える、且つイキイキとした雰囲気のある部屋になるように意識して物を置いていきました」
都会の真ん中で暮らすからこそ、静かな時間を大切にするようになったというTadawoさん。家の外では刺激を受け、家の中では落ち着いて過ごす--その切り替えを支えるのが、このコンパクトな部屋なのだといいます。
「渋谷のような目まぐるしく変化していく街では、外へ出かけて文化に触れることがリフレッシュになっています。それが東京で過ごす醍醐味だと思うので、あとは『ひっそり一人で過ごせる自分の巣があればいい』という自分なりの答えに辿り着きました」
■東京で一人暮らしを始める人へ
そんなTadawoさんに、これから東京で一人暮らしを始める方や生活を始めようと考えている方に向けて、快適に暮らすためのアドバイスをもらいました。
「家賃の高い東京で、狭い部屋で暮らしていることをどこか恥ずかしい、後ろめたいと思う人は多いと思いますし、私もその一人でした。でも、家具の置き方や組み合わせ次第で解消されることも多いです。そのひらめきこそがデザイン。部屋の狭さや不便さをポジティブな視点で一度見てみると、何かひらめきがあるかもしれません」
























