約7割が「昇進より副業に魅力を感じている」 ※画像はイメージです(honda/stock.adobe.com)
約7割が「昇進より副業に魅力を感じている」 ※画像はイメージです(honda/stock.adobe.com)

従来の「昇進=成功」の価値観が揺らいでいる昨今。株式会社事業家集団(東京都千代田区)が実施した「昇進と副業の意識」に関する調査によると、約7割が「昇進より副業に魅力を感じている」ことがわかりました。では、管理職になりたくないと思う理由にはどのようなことがあるのでしょうか。

調査は、20代の会社員508人および40代の会社員509人を対象として、2025年9月~10月の期間にインターネットで実施されました。

まず、「今の役職に対しての給料」について尋ねたところ、一般社員は「見合っていると思う」が48.2%、「見合っていると思わない」が51.8%となった一方、管理職では「見合っていると思う」が53.4%、「見合っていると思わない」が46.6%という回答結果になりました。

「今の役職に対して給料が見合っていると思わない」と答えた人の理由としては、一般社員が「業務量が多い」(50.9%)、管理職では「同業他社の同じ役職と比較して低い」(61.0%)がそれぞれ最多となりました。

このような現状において、「昇進への意欲」を聞いたところ、「現在の職場で管理職になりたいと思わない」と答えた割合は、20代が61.8%、40代では11.3ポイント高い73.1%となりました。

「管理職になりたくないと思う理由」としては、20代、40代ともに「責任が重くなるため」(20代57.0%、40代59.1%)が最も多く、次いで「業務量が増えるため」(同39.2%、同42.7%)、「ワークライフバランスを守りたいため」(同33.4%、同41.9%)が続きました。

一方、「管理職になりたいと思う」と答えた人の理由としては、20代、40代ともに「収入を上げたい」(20代67.0%、40代75.2%)、「キャリアアップのため」(同52.1%、同46.0%)、「裁量権がほしい」(同20.1%、同24.1%)が上位に挙がっています。

では、昇進による負担と比較して、副業で収入を増やすことにどの程度魅力を感じているのでしょうか。

調査の結果、「昇進より副業で収入を増やすことに魅力を感じる」と答えた人は67.9%と、約7割が収入を増やす手段として副業を前向きに捉える傾向が見られました。

そこで、「副業」について尋ねたところ、「現在、副業をしている」と答えた割合は、20代が26.2%、40代が15.9%という結果になりました。

「副業を始めた理由」としては、「収入アップのため」(71.5%)が圧倒的に多く、次いで「物価や生活コスト上昇に対応するため」(31.8%)、「新しいスキルを習得するため」(23.8%)といった意見も上位に挙がりました。

一方、「副業をしていない理由」については、20代が「会社規定で禁止されている」(33.6%)、40代では「ワークライフバランスを守りたい」(37.6%)がそれぞれ最多となり、20代よりも家庭や私生活との両立を重視する傾向が見られました。