忘れ物に対して怒る必要はない?(たけさん提供)
忘れ物に対して怒る必要はない?(たけさん提供)

わが子の忘れ物に頭を悩ませる経験は、親なら誰しも経験があるでしょう。子どものためを思えばこそ必死に注意しますが、言われる側は落ち込んでしまいます。元教員のたけさんが投稿した作品『子供の「忘れ物」を減らす3つのこと』は、そんな忘れ物問題に、目からウロコの解決策を提案しています。

たけさんは教師だったころ、子どもが忘れ物をしたときに「基本的には怒らない」ということを実践していたそうです。これは、大人も忘れ物をするのに子どもだけが忘れ物で怒られる事が不公平と考えているからです。

とはいえ、忘れ物をした子を放置するわけではありません。たけさんが大切にしているのは、「忘れ物をしたときに、どうするのか」ということで、それを子どもとあらかじめ決めておくことだと話します。

まず忘れ物をしたことを隠したり、ウソをついたりするのが1番よくないことです。言いにくいことほど、自分から言える勇気を応援します。そして忘れ物をしたときには、周りにちょっとした迷惑がかかることも少なくありません。そんな時は「代わりに授業の準備を手伝う」「いつもより発表を頑張る」など、他のことでカバーする姿勢を大切にします。

最後に「なんで忘れちゃったかな?」「次はどうすればいいかな?」と原因を考えることです。このように、対策を一緒に考えることも大事だと言います。たとえ翌日また忘れてしまっても、責めずに「他の方法考えよう!」ともう一度考えて、怒ることはしません。

「忘れ物をゼロにする」ことよりも、「失敗した時にどう動くか」を考えられる子になってほしい。そんな温かいメッセージが込められています。

同作について、作者のたけさんに詳しく話を聞きました。

■怒らない方が結果、忘れ物は減らせた

ー同作を描こうと思ったきっかけは何でしたか?

フォロワーさんからの相談で「忘れ物をどうにかしたい」という方が比較的多かったためです

ー忘れ物に対して「怒らない」というスタンスは、いつ頃から意識するようになった?

教員になったばかりの頃は怒ってしまっていたんですが、忘れ物をする子を怒っったことで忘れ物が減ったというということが実感としてありませんでした。もし減ったとしても「怒られたくない」という理由からであり、それは根本的な解決にもならないし、私が担任でなくなればまた忘れ物は起こります。

そこで気づいたのが「忘れ物というのは大人でもしている」ということ。そして大事なのが、忘れ物をした時にどうするかということでした。今後人生で忘れ物をしないなんてことは、どの子にとってもあり得ないこと。なので忘れ物をした時にどうするかを考えて行動できる子になってほしいな、という思いから「怒らない」ということを意識しました。

ーこの3つを実践して印象的だった変化はどんなものでしたか?

最初は忘れ物を減らすつもりはなかったんですが、怒るよりもこの対応の方が結果的に忘れ物が減っていったことには驚きました。怒るのではなく原因と対策を一緒に考えていくことは大事だなと、今後に生きてくる力ではないかなと感じています。

(海川 まこと/漫画収集家)