習い事させ過ぎのサインとは ※画像はイメージです(FineGraphics/photoAC)
習い事させ過ぎのサインとは ※画像はイメージです(FineGraphics/photoAC)

小学2年生の息子を育てるBさんの家庭では、英会話とサッカーと学習塾の3つの習い事を続けています。どれも「将来のためになれば」と考えて始めたもので、息子自身も最初は楽しそうに通っていました。

しかし次第に、「今日は休みたい」と言って習い事に行くことをためらう日が増えていきます。それだけでなく、帰宅後は宿題にも集中できず、疲れた様子をみせることも多くなりました。それでもBさんは、「途中で辞めると根気が育たなくなるのではないか」と考え、できるだけ習い事を続けさせようとしていました。

そんな日が続くなか、転機が訪れたのは学校の個人面談の時です。担任の先生から「最近、授業中に眠そうにしていることが増えています」と伝えられたのです。その言葉を聞き、Bさんは初めて「もしかして無理に習い事を増やし過ぎたのではないか」と考えるようになりました。

習い事は子どもの経験や成長につながる一方で、過度な負担になる場合もあります。では習い事が多すぎる時に子どもたちが出すサインなどはあるのでしょうか。スクールカウンセラーのまるさんに話を聞きました。

■習い事より大切なのは子どもの気持ち

ー習い事が多すぎると、子どもはどんなサインを出しますか?

最近は、小学校1年生からいくつもの習い事をやっているというケースも少なくありません。子どもに多くの経験を積ませたいという親の思いは当然のことです。学校の中で子どもたちからも習い事を楽しんでいる様子を聞かせてもらうこともよくあります。

しかし、なかには「1週間、毎日習い事があって、時々1日の中で2個の習い事をする日もある」と訴える子もいます。ここまで極端な例はまれですが、「ママやパパがやれって言うから」と習い事について話す子は意外と多いです。

習い事の時間になっても習い事に行く準備が終わらない、塾の宿題をやりたがらない、習い事の日にイライラしたり落ち込んだりしている、こんなサインが子どもから見られたら、もしかしたら子どもにとって習い事が多すぎているかもしれません。

ー継続する経験をさせるのと休む判断のバランスはどのようにとればよいでしょうか?

「継続は力なり」ということわざがあるように、物事を続けることはとても大切なことです。しかし嫌々で続けたことと好きで続けたことには明確に成長の差が生まれます。

頑張って続ける経験ももちろん大事なポイントですが、子どもが無理をして続けてもあまり意味はありません。子ども自身の「もう少し頑張ってみる」という気持ちがない時には、「一旦休んでみる」という判断をしてもいいと思います。

ーでは、親は何を基準に習い事の見直しを判断すべきでしょうか?

子ども自身の習い事に対するネガティブな反応が見られた時には、必ず子どもの考えを確認する場を作ってほしいです。

親からの希望でその習い事を始めた場合には、「なぜ親がその習い事が必要だと考えているか」を子どもにわかりやすく説明することが大切です。「将来のために」という言葉は、さまざまな経験をした大人だからこそ言えることで、まだ経験の少ない子ども達からすると「押し付けられた」という感覚になりやすいものです。

なので、少しでも子どもから習い事へのネガティブな反応が見られたら、基準を見直す必要があります。

◆まるさん スクールカウンセラー
関東近郊にてスクールカウンセラーとして10年以上勤務。これまでに500人以上の保護者や子どもの相談を経験。その経験を踏まえてすくかうぶろぐにて、保護者の困りごとを解決する記事を発信中。

(まいどなニュース特約・長澤 芳子)