元セクシー女優のフリーライター・たかなし亜妖
元セクシー女優のフリーライター・たかなし亜妖

稼げるから水商売を選ぶのは多くのナイトワーカーの志望動機です。とはいえ全員が月収100万円以上の高収入を目的としているのか?と聞かれたら、答えはNO。収入よりも自由を求めてナイトワーカーを継続する女性は一定数存在します。ストレスは最小限に、自分の自由を確保すべく収入の優先度を下げるキャストたちは、想像以上にのんびりした生活を満喫しているようです。

■月30万円でいいからダラダラしたい!自称:半ニート嬢の生活

「月30万くらいの収入でいいから、とにかく働きたくないんですよ(笑)稼働は週2、3で1回の勤務時間は5時間以内。毎日幸せ過ぎます」

こう語るのは夜歴8年のハナミさん(仮名・30歳)。若い頃はWワークでバリバリ働く毎日でしたが、ある日昼の仕事をやめてからは半ニート生活。ここ5年はナイトワーク専業の短時間勤務で、自由に暮らしています。

Wワーク時代は朝9時から会社へ行き、退勤後は終電まで働く毎日を3年間も続けたそう。土日もお店に出勤し、スタッフから「いつ休んでるの?シフト減らしてもいいんだよ」と心配されるほどのワーカーホリックだったのです(以下『』内、ハナミさん談)。

『働くの大好きだったんですけど、ある日急に“あたし、何やってんだ?”と我に返ってしまい。全て仕事に捧げてたから、大好きだったゲームもドラマ鑑賞も気づけば何年もやってない状態だったんです。お金は貯まったけど自分が空っぽになった気がして、全部勢いでやめました(笑)そしたらもう、バリバリ働くとか無理になっちゃって!今はすっかり“労働拒否界隈”です』

ホストにも通わず推し活もせず、ただただ貯金額を増やすことだけが趣味だったハナミさん。現在は月収約30万円で家賃は9万円。仕事の日以外は引きこもり、基本1日1食のためお金はほとんど出ていきません。

ワーカーホリック時代の貯金も残っており、悠々自適な毎日を送っています。週に数日出勤してすぐに帰宅、入室後すぐにPCの電源をつける日々がとても楽しいと語りました。

■「本気出したら稼げる」半ニート嬢の効率が良すぎる働き方

続いて話を聞いた夜歴14年のショウコさん(仮名・34歳)は「本気を出したら月収100万以上も可能なんですよ。わかってる、わかってるけど……やりたくない(笑)もともとストレスが多い商売で頑張り過ぎたら死ぬのわかってるんで、敢えてセーブしてます」と語ります。

若い頃からナイトワーク一筋で、先ほどのハナミさんと同様、最初の5年間はフル出勤で働き詰める日々でした。しかしストレスで体を壊し虚無感に襲われた結果、自分を守るために現在は半ニートへ。週1~4日出勤で稼働時間は短いと2時間で長くても6時間。空いた時間は推し活や旅行、アニメ鑑賞などに充てる日々を送ります(以下『』内、ショウコさん談)。

『基本は外出してることが多いので、お金はかかりますね。顧客はいるので1回の出勤時間でギュッと詰め込んで働くんです』

彼女曰く、例えば2時間出勤ならその時間を指名で埋めます。これが3時間、4時間なら勤務時間分ヒマすることなくお客さんを呼べば、効率よくお金が手に入るということ。出勤が安定しないため月収はバラバラですが基本は月50万以上ということで、短時間で高収入を生むナイトワークの旨味を得られる働き方といえます。

顧客数も売り上げも高く、確かに本気を出せば月収数百万円が手に入るタイプですが……彼女はわざと高みを目指しません。これも「心を守るため」だと言います。

『頑張っていた頃、心身共に疲れ果てていました。稼いだ分だけ擦り減るので、全部の疲労が身体にきて毎日しんどかったですよ。意味もなく涙が流れたりとか、ね。だから今の働き方って本当にちょうどいい。私が半ニートを楽しむのはラクしたいってのもあるけど、同時に心を守るためでもあるんです』

中には1回で10万円を得て月に3回しか出勤しないキャストがいるなど、この世界の働き方は人それぞれなのです。

◆たかなし亜妖(たかなし・あや)
元セクシー女優のシナリオライター・フリーライター。2016年に女優デビュー後、2018年半ばに引退。ゲーム会社のシナリオ担当をしながらライターとしての修業を積み、のちに独立。現在は企画系ライターとしてあらゆるメディアで活躍中。