16日の昼すぎ、広い範囲に出された緊急地震速報。その後、気象庁が異例の「取り消し」を発表しましたが、速報を受け、愛猫を守ろうと必死に動いた飼い主がいました。
「ただ猫たちの信用を失っただけで終わる 解せぬ」
そうXに投稿したのは、漫画家のmoroさん(@moro000000)。写真には、椅子の下からこちらをうかがう猫と、キャットタワーの上から見下ろす猫が写っています。2匹をキャリーに入れて揺れに備えたものの、解放後は距離を置かれてしまったそう。当日の様子と、その後について聞きました。
■1匹を確保し、振り向くと…もう1匹と目が合った
椅子の下にいるのは、白地にキジ柄のブチがある8歳の男の子、ポン太くん。好奇心旺盛で、知らない人にも物怖じせず近づいていく性格です。moroさんによると、「驚くほどのドジっ子」でもあるそう。
一方、キャットタワーの上にいるキジトラは、6歳の女の子、ごまちゃん。元野良猫で、賢く甘えん坊。庭に来る野良猫にはすぐにけんかを売るという、負けん気の強い一面もあります。
速報が鳴ったとき、moroさんはリビングでパソコン作業をしており、2匹も同じ部屋でくつろいでいました。
「緊急地震速報が鳴った瞬間、私は条件反射でまずポン太を抱きあげ、キャリーにぶち込みました」
ロックをかけて振り向くと、ごまちゃんと目が合いました。その瞬間、ごまちゃんは向こうへ逃走。moroさんは追いかけ、部屋の隅で抱き上げてキャリーに入れ、こちらもロックをかけました。
続いてリビングのドアを開け、家具が倒れてこない安全な場所へ2つのキャリーを移動。それらを抱えるようにして、揺れが来るのを待ったといいます。
しかし、何も起こりませんでした。
■慣れたキャリーでも「人に入れられる」と話が違う
実は2匹とも、キャリーそのものには慣れています。普段から蓋を全開にしてリビングに置いてあり、気が向けば寝床として使うこともあるそうです。
ただし、自分で入るときと、人の手で入れられるときでは事情が違いました。
「人間の手によってココに入れられた場合は“病院行き”確定なので、この時のポン太とごまは『病院に連れて行かれる』と、かなり焦ったようです」
2匹は手足を突っ張り、全力で抵抗。キャリーに入った後の鳴き声について、moroさんは「絶望(ポン太)と怒り(ごま)の声をあげていました」と振り返ります。
誤報だったとわかり、キャリーを開けると、2匹はそろって飛び出して逃げていきました。
ポン太くんは椅子の陰へ。moroさんには「シンジラレナイ」という顔に見えたそうで、本人は隠れているつもりなのか、そこからこちらを見ていました。
ごまちゃんが向かったのは、人の手が届かないキャットタワーの上。moroさんによると、「怒りに満ちた目で睨んでいました」。
普段なら、moroさんの両隣に来てくつろぐ2匹。しかし、この日はしばらく近づいてくれなかったそうです。
気になる仲直りの方法は…。
「ちゅーるで機嫌を直してもらいました」
■「また速報が流れたら」飼い主の答えは
投稿には、「moroさんは、悪くないんだよ」「反射ですよねもはや」「何事もなくてよかったです」といった声が寄せられました。「ニャン ’sの目付きが物語っていますね」と、2匹の表情に注目する人も。ペットと暮らす人たちから、自宅での避難や備えについての体験談も集まっています。
moroさんは普段から、猫用のごはん1週間分、ウエットおやつ、水、ハーネス、トイレ用品、ケア用品を準備しています。今回、新たに備えへ加えようと思ったのは、猫が入る大きめの洗濯ネットでした。
「普段は穏やかな猫も、こういう時パニックになりますね」
今回は大きな揺れがなかったものの、実際に揺れていたら猫たちはさらに暴れていたかもしれない。2匹の反応を目の当たりにして、そう感じたといいます。
取材回答の最後には、こんな言葉が添えられていました。
「私は猫たちを驚かせたことを非常に申し訳なく思っています。そして今後、また緊急地震速報が流れた場合、キャリーにぶち込みたいと思います」
猫たちには申し訳ない。それでも、次も迷わず守りに動く。moroさんの答えは決まっているようです。
◇ ◇
moroさんはSNSやブログで、家族との日常や生活における気づき、2人のお子さんの幼少期の出来事などを漫画にして投稿しています。ぜひX(@moro000000)やInstagram(@moro000000000)、ブログなどをご覧ください!
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▽moroさん書籍『誹謗中傷犯に勝訴しました~障害児の息子を守るため~』
https://www.takeshobo.co.jp/book/b10052523.html
(まいどなニュース特約・渡辺 晴子)
























