洲本市・由良地区の高台から眼下を見渡す。青々とした島と、そこから延びる砂州が存在感を放つ。由良を特色づける無人島、成ケ島(なるがしま)だ。
島の全長は約3キロ。ウラシマソウやハマボウなど季節ごとに多様な花が咲く。船で渡ることができると聞き、行ってみることにした。
金-月曜日だけ開く成ケ島渡船事務所(同市由良3)を訪ねた。船は往復300円。「帰りたい時は、ここに書いてある番号に電話して」と、女性に島のパンフレットを手渡された。島を散策するのにどれほど時間が必要だろう。
「1時間ぐらいかな。ぐるっと回ったら2時間はかかるで」。体力に自信はない。歩いて回れるだろうか。
小型の船に乗り込んだ。操縦するのは山家(やまが)春海さん(74)。風の心地よさを感じていると、2分ほどで着いた。