漁業者から厄介者として嫌われてきた海藻「アカモク」を、漁場保護や食用に活用する取り組みが兵庫県南あわじ市で進んでいる。地元の漁業協同組合に、市や市内にキャンパスがある吉備国際大が協力。海の環境保全や新たな食文化の広がりに期待が高まる。(劉 楓音)
アカモクはホンダワラ科に属する海藻で、全国各地の沿岸に分布。最大で長さ約10メートルに成長し、漁船のスクリューに巻き付くため、漁業者からは「じゃまもく」と呼ばれてきたという。
だが近年は、粘り気のある食物繊維のフコイダンなどを豊富に含む「スーパーフード」として、注目度がアップ。うどんに練り込むなど商品化が進んでいる。
市地域おこし協力隊の長坂美黎(みれい)さん(26)も「島のあかもくシラス丼」を考案。沼島産のアカモクにシラスや半熟卵、ショウガなどを合わせ、だししょうゆで味付けした。
今月19日、市内の農産物直売店「美菜恋来屋(みなこいこいや)」で、50食限定で試験販売。大阪から沼島への帰省中に立ち寄った細野幸雄さん(64)は「おいしい。こういう食べ方もありだな」とうなずいた。
「まだワカメのように広く販売はされていない。地元の人が食べる文化を広げていければ」と長坂さん。今後、本格的な商品化を目指すという。
地域によっては海藻の群生地が温暖化などで減っており、卵を産み付ける魚介類への影響も懸念されている。そこで南あわじ市の福良や沼島、湊地域の漁協は数年前から、沿岸でアカモクを育成してきた。
アカモクの種苗生産を手がける吉備国際大の山室達也助教は「いずれは漁業者に種苗生産の方法を提供したい」とし、連携が広がりを見せている。























