トンネル内で起こった火災で激しく燃えたトラック(2023年9月11日、読者提供、画像の一部を加工しています)
トンネル内で起こった火災で激しく燃えたトラック(2023年9月11日、読者提供、画像の一部を加工しています)

 兵庫県相生市と赤穂市にまたがる山陽自動車道尼子山トンネル(全長約600メートル)で5日未明に発生し、トラックなど計23台が焼損した火災は、1週間を過ぎた13日も、現場となった西行き車線で通行止めが続いている。

 延焼によるトンネル内の損傷が激しいためで、西日本高速道路会社は「再開には相当の期間を要する」とし、13日午後には専門家らを集めて復旧方法について話し合う技術検討会議を姫路市内で開く。

 火災は5日午前1時ごろに発生。走行中のトラックから出火し、後続車22台にも延焼した。煙が充満するなどして消火活動が難航し、約40時間後の6日午後5時半にようやく消えた。

 同社によると、火災の影響でトンネル内部でははがれ落ちたコンクリート片が路面に散乱。内壁表面に亀甲状のひび割れが入り、照明も焼け落ちた状態で復旧のめどが立っていない。

 このため、山陽自動車道西行き車線は播磨ジャンクション(たつの市)-赤穂インターチェンジ間で通行止めが続いており、並行する国道2号は交通量が従来の2倍に増えて渋滞が発生しているという。

 また、神戸新聞社は事故から6日が過ぎたトンネル内を撮影した写真を入手した。トンネルの壁がはがれ落ち、黒焦げになった車両が無残に残されていた。