26日午後5時40分ごろ、姫路市西今宿3の認定こども園で、園児ら子ども3人と保育士2人がイノシシに襲われた。このうち男児(3)が手を骨折する重傷を負い、他の4人も打撲などの軽傷を負った。
飾磨署などによると、イノシシは体長約1・2メートル。園児らが帰宅しようと園の門を出たところ、園の前の路上で男児に襲いかかったという。その後イノシシは園児を助けようとした保育士の女性(24)らも襲い、近くの駐車場にいた別の男児(5)らにもかみついた。同園長は「イノシシが走ってくるとは予想もしておらず驚いている」と話す。
この10分ほど前、同園から約700メートル離れた路上で、歩いていた男性会社員(67)もイノシシに襲われ、軽傷を負った。同署は同じ個体とみている。イノシシはその後、駆け付けた署員によって近くの歩道で捕獲された。
現場はJR姫路駅から北西約2・5キロの住宅街で、現場の地区を管轄する高岡地区連合自治会は26日夕、町内放送で住民に注意を促した。同連合自治会会長の山本富士雄さん(76)は「この辺りはシカはよく出るが、イノシシの出没は聞いたことがない。近隣の自治会長や役員と連携し、引き続き住民に警戒を呼びかけたい」と話した。