2022年5月、ひとり語り「母」の舞台に立った河東けい=尼崎市南塚口町3、ピッコロシアター
2022年5月、ひとり語り「母」の舞台に立った河東けい=尼崎市南塚口町3、ピッコロシアター

 約30年にわたり一人芝居「母」で、プロレタリア作家、小林多喜二の母セキを演じ続けた俳優河東(かとう)けいが7月17日、98歳で亡くなった。セキの語りを通じ、反戦、平和の尊さを訴え続けた晩年だった。ロシアによるウクライナ侵攻や、パレスチナ問題など、世界で戦火が絶えない今、河東の思いは、関係者に確かに受け継がれている。(小尾絵生)