ヴァージニア・ウルフの「オーランドー」に影響を受けた川久保玲(コム・デ・ギャルソン)の衣装が並ぶ=京都国立近代美術館
ヴァージニア・ウルフの「オーランドー」に影響を受けた川久保玲(コム・デ・ギャルソン)の衣装が並ぶ=京都国立近代美術館

 京都国立近代美術館(京都市左京区)で「LOVE ファッション-私を着がえるとき」が開かれている。装いをめぐる憧れや葛藤、自己の欲望や苦悩を考えさせ、見る者に「着ること」を通じ、「自分とは何か」を問う展覧会だ。

 同館と京都服飾文化研究財団(KCI)との企画。18世紀から現代までの洋服、衣装、服飾品計約120点で、着る人の内なる情熱を想像させる一方、デザイナーが込めた願望も示す。

 5章で構成。1章「自然にかえりたい」では、18世紀ヨーロッパの貴族が着用していた草花模様の刺しゅうが美しいドレスやベストを展示。花には愛や祝福、希望や平和といった思いが込められ、「自然やいきものへの敬愛」があった。