前夜祭でファンの写真撮影に応じる藤井聡太王位(右奥)と永瀬拓矢九段(左奥)=14日午後、神戸市北区有馬町、有馬グランドホテル(撮影・笠原次郎)
前夜祭でファンの写真撮影に応じる藤井聡太王位(右奥)と永瀬拓矢九段(左奥)=14日午後、神戸市北区有馬町、有馬グランドホテル(撮影・笠原次郎)

 将棋の「伊藤園お~いお茶杯第66期王位戦」(神戸新聞社主催)7番勝負第2局の前夜祭が14日、神戸市北区、有馬温泉の「有馬グランドホテル」で開かれ、対局者の藤井聡太王位(22)=竜王、名人、王座、棋聖、棋王、王将=と永瀬拓矢九段(32)が、ファン約60人を前に抱負を語った。

 2人は拍手で迎えられ、笑顔で登壇。藤井王位は、研究パートナーでもある永瀬九段と対戦を重ねる中で「より深く読むという重要性、必要性を痛感している」とし、「一手一手をしっかり考え抜いて指したい」と話した。

 王位戦7番勝負に初挑戦の永瀬九段は「たくさん食べるのは難しいと思うが、神戸牛を堪能したい」と会場の笑いを誘い、「2日間は集中して熱戦を用意したい」と決意を述べた。

 第2局の展望を探るトークショーでは、村田智穂女流三段(41)=兵庫県高砂市出身=が聞き手を務め、立会人の福崎文吾九段(65)と副立会人の船江恒平七段(38)=同県加古川市=が、戦型を「角換わり」と予想した。

 両者の対局では3局連続で、局面が行き詰まる「千日手」が成立。船江七段は「2人とも最善を追究し、相手を見て戦型を変えるタイプではない。本局も千日手はあり得る」と話した。

 福崎九段は両者の関係性を「敵なんだけど、一番長く自分を見てくれている。2人だけに通じる何かがある」とし、永瀬九段を「名勝負を繰り広げる(藤井王位の)新たなライバルの出現」と評した。(津田和納、小林伸哉)

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