第一線の経営者や文化人と神戸新聞記者が語り合うトークイベント「アンカー記者サロン」が4日夜、神戸・三宮のアンカー神戸であった。惣菜大手ロック・フィールド(神戸市東灘区)の古塚孝志社長が登壇。神戸から「食」の可能性を追求してきたことを数々のエピソードで紹介し、「素材の背景にあるストーリーを重視し、たえず進化していきたい」と話した。
聞き手は赤松沙和記者が務めた。同社は1972(昭和47)年創業。「神戸コロッケ」など消費者ニーズを捉えた品ぞろえで業容を拡大。産地や鮮度、見栄え、安心・安全を意識した総菜の展開で成長してきた。家庭での食事と外食の間にある「中食」の市場拡大を牽引してきた。
対談で古塚社長は創業半世紀を迎え、農業の再生にも言及。「環境価値、社会価値、経済価値を高め、生産者とお客さまをつなぐ存在になりたい」と述べた。(加藤正文)