サッカーのアジア・チャンピオンズリーグ・エリート(ACLE)東地区1次リーグ第3戦で、ヴィッセル神戸は22日、江原(カンウォン、韓国)と敵地の春川松岩スポーツタウン・スタジアムで対戦し、3-4で競り負け、初黒星を喫した。2勝1敗で勝ち点6のままとなった。
3点差を追い付く粘りを見せたまでは良かったが、最後に力尽きた。神戸は後半追加タイムにCKからの混戦で押し込まれ、今年最多タイの4失点目。失点はすべてCKからだった。
前後半で見違える戦いだった。0-3の後半開始から主力の宮代、佐々木、鍬先を投入。前線の圧力を高めると、3分、相手ゴール前で回収した佐々木のパスを宮代が冷静に決めた。わずか2分後には、広瀬のクロスにジェアンパトリッキが頭でぴたりと合わせた。
その後も押し込むと44分、ロングスローを起点に宮代が右足で右ポスト際の絶妙なコースに突き刺した。17日のJ1鹿島戦では決定機を外していたが、雪辱の2得点。前半はベンチから見守り「非常に難しい試合。思うところがあった」と前線の守備と攻撃のリズムを意識し、流れを変えた。
だが、そのまま一気呵成(かせい)に逆転するどころか、勝ち点を持ち帰ることすらかなわなかった。鹿島戦から大幅に入れ替わった布陣は開始から全体の位置取りが低く、修正できなかったセットプレーの守備を4度目も突かれた。
鹿島戦後、吉田監督は控えメンバーの奮起を促したが、意地を見せたのは主力組だった。「ふがいない試合。もう1点、2点と圧力をかけないと」と宮代。今季何度も露呈していた課題に、またも直面した。(井川朋宏)