国連教育科学文化機関(ユネスコ)の評価機関が日本の「伝統的酒造り」を無形文化遺産に登録するよう勧告したのを受け、技術の保存や魅力のPRに尽力してきた兵庫県内の関係者からも喜びの声が上がった。兵庫は灘五郷や伊丹、播磨などの清酒産地を抱え、国内生産量の3割を占める。「日本酒の技を次代に、そして世界につなぐことができる」と期待が高まる。
神戸市から西宮市にまたがる全国随一の酒どころ「灘五郷」。地元の酒蔵などでつくる灘五郷酒造組合の嘉納健二理事長(53)=白鶴酒造社長=は「日本の酒造りの技術と文化が世界に認められた証し。日本の酒の付加価値をさらに深め、国内市場はもとより海外市場でも需要が拡大することを期待したい」とのコメントを寄せた。