阪急電鉄と阪神電気鉄道、山陽電気鉄道、能勢電鉄の私鉄4社は5日、2025年2月22日にダイヤ改正を実施すると発表した。山陽は新たに別府駅(加古川市)に直通特急と特急を停車させる。阪神は大阪・関西万博を見据え、神戸三宮-大阪難波間を結ぶ平日昼間の快速急行を1時間2本から3本に増発する。阪急は朝のラッシュ時に運行していた10両編成をなくす。
■阪急、ラッシュ時の10両編成なくす
山陽によると、別府駅に山陽姫路-阪神大阪梅田間を運行する直通特急が終日停車するようになり、加古川市南部の住民や臨海部の工場で働く通勤客らへの利便性を高める。別府駅発着の所要時間は現行ダイヤと比べ、山陽姫路駅で約8~10分、山陽明石駅で約4~6分短縮される。
阪神が実施する快速急行の増発は、25年4月開幕の大阪・関西万博会場・夢洲へのアクセスを便利にする狙いがある。新型コロナウイルス禍の乗客減で1時間2本に減らしていたが、3本に戻す。また、大阪梅田発神戸三宮行きの最終電車を30分繰り下げ、午前0時15分発の特急を新設する。
阪急は、神戸線で平日の朝ラッシュ時に走る「特急」を、塚口駅にも止まる「通勤特急」に統一。通勤特急は8両編成で、10両は姿を消す。一方、夕方のラッシュ時は「特急」を塚口、六甲駅にも停車する「準特急」に統一する。朝、夕に走っている「通勤急行」は新設の「快速」に置き換え、塚口駅は通過する。(大島光貴)