兵庫県加古川市と山陽電気鉄道(神戸市長田区)は11日、2025年以降に実施する次期ダイヤ改正で、別府駅(加古川市)に阪神大阪梅田-山陽姫路間を運行する直通特急と、東二見-山陽姫路間を走る特急が終日停車すると発表した。現在は普通電車と編成車両数の少ない特急が停車するのみで、駅の利便性が大きく高まる。
別府駅周辺エリアは加古川市が市の「副都心」と位置付け、24年度から駅前広場のリニューアルを検討。10月1日には同駅とJR東加古川駅のアクセスを強化するため、神姫バス(姫路市)がバス路線の新設を予定する。別府駅の南ではホテルの建設計画もある。
山陽電鉄のダイヤ改正が実現すれば、加古川市内で初の直通特急停車駅となる。別府駅は周辺に住宅や企業、大型商業施設が立地。山陽電鉄の駅で6番目に多い1日約8千人(23年実績)の乗降客を数えるが、普通電車と神戸三宮-山陽姫路間の「S特急」(いずれも3、4両編成)が停車するのみだった。
同社はラッシュ時の混雑対策のためホームの延伸工事を実施。25年3月までに完了予定で、6両編成の直通特急や特急の停車が可能になる。(大島光貴)