春の訪れを告げるイカナゴの稚魚「シンコ」=神戸市内
春の訪れを告げるイカナゴの稚魚「シンコ」=神戸市内

 不漁が予想されている今年のイカナゴのシンコ(稚魚)漁について、播磨灘でイカナゴ漁などを営む漁業者らは8日、漁の解禁日を12日にすると決めた。大阪湾の漁業者は既に2年連続の休漁を決めている。

 シンコ漁の日程は、漁業者らが漁況予報や試験操業などを基に自主的に決める。兵庫県水産技術センター(明石市)は2月、「漁獲量が激減した2017年以降で最も厳しい漁模様」との予報を発表。一方、播磨灘の漁業者らが3月8日に試験操業を実施したところ、地域によっては想定以上の漁獲量だったこともあり、その後の協議で解禁日を決めた。

 シンコ漁は例年2月末~3月上旬に解禁。近年は極端な不漁が続き、かつては1カ月余りあった漁期が17年以降は数日程度に短縮されてきた。昨年は大阪湾で初めて休漁、播磨灘も1日で漁を打ち切っていた。

(三宅晃貴)