スポーツ用品大手のアシックス(神戸市中央区)が、個人向けIR(投資家向け情報提供)の強化に乗り出している。経営幹部が全国各地に出向き、説明会で自社の事業内容や業績について解説。足型の計測やシューズの試し履きなど、アシックスならではの体験ブースも会場に設け、自社の魅力をPRしている。同社は機関投資家向けのIRにも注力。日本企業特有の慣習とされる株式の持ち合いをなくし、「ガチンコ経営」で企業価値を高める考えだ。(大盛周平)
■社長に直接質問、シューズ試し履きも
9月下旬、神戸市内のホテルで開かれたアシックスの個人投資家向け説明会は、開始前から長蛇の列ができていた。会場には、3次元で足型を計測するコーナーや、最新のランニングシューズの試し履き、仮想現実(VR)体験などの体験型ブースが並び、参加者らはこれらを楽しんだ。