宵を迎えると、寒さがぐんと増してくる姫路城下。澄み切った冷気の中、白く輝く天守が、無数のきらめきで飾られているように見える。
JR姫路駅と国宝姫路城(兵庫県姫路市本町)を結ぶ大手前通りの約900メートル。沿道の樹木やモニュメントに、約22万球の発光ダイオード(LED)が取り付けられている。世界文化遺産登録30周年に合わせ、昨年11月から市が初めて実施。世界的な照明デザイナー石井幹子さんが演出を手がけた。
時折、木々は青や赤などに色づく。時間がたつにつれて8色に変化していくのも、他では見られない演出だ。イルミネーションは2月29日まで。冬場だけの優美な競演に酔いしれたい。(辰巳直之)
■昭和の大修理 姫路市の自営業、下出弘之さん(76)
「『昭和の大修理』中の昭和37(1962)年8月、工事関係者らが天守閣の屋根で記念撮影をした時の写真です。当時、市職員だった父の九一(くいち)が城の事務所に勤めていたので、自宅のアルバムにありました。およそ100人がこんな高所で撮影するなんて驚きです。この写真より数年前ですが、父が宿直勤務の時はよく泊まりにいきました。今では怒られますが、夜に工事用トロッコの軌道を登り、姫路の夜景を見た思い出が懐かしいです」
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応募は撮影時期、当時の状況を記入し、住所、氏名、ふりがな、年齢、電話番号を添えて、神戸新聞姫路本社編集部へメールか郵送で。写真の返却希望者は返信用封筒に切手を貼り同封してください。メールは写真を添付して件名に「思い出の姫路城」と記し、himeji@kobe-np.co.jpへ。郵送は〒670-0964 姫路市豊沢町78、神戸新聞姫路本社編集部「思い出の姫路城」係へ。編集部TEL079・281・1125