■搬入後、寒さでチーターは風邪をひいた
1984年3月25日、春休み最初の日曜日。姫路市東部の山あいで、甲子園球場48個分の広大なレジャー施設が産声を上げた。
目玉は、マイカーに乗ったまま動物を間近で見られる「ドライブスルーサファリ」。近づく車をものともせず眠るトラやライオンなど、ありのままの姿を見せる動物を前に、来園者たちは夢中でカメラのシャッターを切った。
宅地も含めた周辺開発を目指した県内の不動産会社が、運営会社「セントラルパーク」を設立して開業。開園翌日の同26日の神戸新聞朝刊には「6万8千人が殺到 周辺道路は大渋滞」との見出しが躍った。