白いベールに包まれた白亜の天守閣。街の中心にそびえる国宝姫路城(姫路市本町)がかすんで見える。眼前に広がる世界は、モノトーンのよう。
ベールの正体は、東アジアの砂漠域などから飛来した黄砂。神戸地方気象台によると、強風により吹き上がった多量の砂やちりが、上空の気流で日本国内に運ばれてくる。例年3~5月に発生することが多いという。撮影した4月中旬も、西日本から北日本の広い範囲で観測された。
写真は、市中心部の南西にある手柄山からの眺望。城の北側にある山の稜線(りょうせん)はほとんど見えず、市街地のビル群も灰色がかっている。手前の高架上を疾走する新幹線の白さが際立った。(辰巳直之)
■「お相撲さん」の行進 上郡町山野里の沖多鶴さん(70)
「りりしい姿、格好いいでしょ。左端で行進している『お相撲さん』は私の父なんです。姫路城は『昭和の大修理』の最中。何の行事か分かりませんが、1959(昭和34)年前後かな。当時、父は証券会社に勤務。かっぷくが良かったので声がかかったのかも。父が亡くなってから見つけたこの写真。化粧してカツラをかぶっているけど、見た瞬間、すぐに父と分かりました」
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読者の皆さんから、姫路城に関する思い出の写真を募集しています。撮影時期にこだわりませんが、時代を感じさせるものをお寄せください。編集部が応募写真の中から選び、撮影時の思い出話を添え、今後姫路版で随時掲載します。あなたの大切な一枚をお待ちしています。
応募は撮影時期、当時の状況を記入し、住所、氏名、ふりがな、年齢、電話番号を添えて、神戸新聞姫路本社編集部へメールか郵送で。写真の返却希望者は返信用封筒に切手を貼り同封してください。メールは写真を添付して件名に「思い出の姫路城」と記し、himeji@kobe-np.co.jpへ。郵送は〒670-0964 姫路市豊沢町78、神戸新聞姫路本社編集部「思い出の姫路城」係へ。編集部TEL079・281・1125

























