泣き声で邪気をはらい、幸福を祈願する「赤ちゃん泣き相撲」が10日、綱敷天満宮(神戸市須磨区天神町2)で初めて開催された。生後6カ月から2歳の「力士」52人が集まり、元気いっぱいの泣き声を響かせた。
同所は「須磨の天神さま」として知られ、菅原道真公を祭っている。その先祖が日本初の相撲取りと言われている由緒から、新しい神事として企画した。
「泣いたら勝ち」というルールで、親子が東西に分かれて対戦。赤鬼も登場し、土俵からは涙、観客からは笑みがこぼれた。
宮司の久野木啓太さん(58)は「元気な泣き声を通じて、家族愛を再確認できた。地域で子どもを見守るための恒例行事にしたい」と話した。(小野坂海斗)