六甲山最高峰の標高や緯度・経度を測る際に基準となる一等三角点。その取材を進める中で、国土地理院が保存している貴重な資料に出合った。
表題は「一等三角点の記」。測量時の場所や年月日のほか、作業する際の宿泊地や食料調達場所などが詳細に記されている。
「いわば三角点の住民票や戸籍みたいなものです。測量をするたびに担当者が情報を記録しておき、次の測量に役立てます」。そう話すのは、同院近畿地方測量部次長の清水乙彦(おとひこ)さん。全国約10万カ所以上の三角点では、現地で調査が行われるたびに記録が積み重ねられていくという。