被災した店舗が並ぶ二葉新地ののれん横丁=1995年1月(和田幹司さん撮影、神戸アーカイブ写真館提供)
被災した店舗が並ぶ二葉新地ののれん横丁=1995年1月(和田幹司さん撮影、神戸アーカイブ写真館提供)

 午後7時。県や市の職員など約700人が勤務する新長田合同庁舎(長田区二葉町5)の周辺は、帰宅を急ぐ人の姿が目立つ。病院の傍らの細い通路を抜けると、再開発ビル「アスタくにづか5番館」の1階に飲食店街「ほろよい横丁」が現れた。

 9区画のうち少なくとも6店舗は営業していて、スナックからかん高い話し声や、カラオケの歌が聞こえる。「迷路みたいでしょ。お客さんが迷うくらい」。「Snackみかど」の上田真弓さん(49)は笑う。50年ほど前から母娘3代で営んでおり、2003年にビル内に移転した。