春は別れと出会いの季節-。中学3年生11人が初めての「卒業生」となるフリースクール「S-BASE」(三木市末広2)で3月30日、卒業生を送り出すお楽しみ会があった。子どもが決めたコンセプトは「いつも通り楽しく」。でもやっぱり別れはさみしくて、みんなの泣き笑いに包まれた巣立ちとなった。(小西隆久)
同スクールは2020年、代表の清水ひとみさん(52)が、副代表の長女里姫(りき)さん(27)の不登校体験をきっかけに「子どもが気軽に訪れることができる場を」と設立した。三木をはじめ、神戸や小野、姫路市などから小学2年~中学3年の計38人が通っていた。
「自分がやりたいことは自分で選ぶ」がモットー。キャンプや修学旅行の行き先をはじめ、日々することも原則、子どもたちが自由に考える。近所の事業所からキャンプの機材を借りたり、旅行の交通機関やホテルを調べて予約したりした。井内碧人(あおと)さん(15)=三木市=は「学校ではできない体験がいっぱいできた」と胸を張る。