サイズ別に並ぶおむつ。子どもごとの管理がなくなり、負担軽減につながっている=三田市天神2
サイズ別に並ぶおむつ。子どもごとの管理がなくなり、負担軽減につながっている=三田市天神2

 三田保育所(三田市天神2)が今春から導入した、紙おむつやお尻ふきを定額で利用できるサブスクリプション(サブスク)が好評だ。子どもごとにおむつを用意し、管理する負担を軽減しようと始めた取り組みで、保護者と保育士双方から喜ばれている。(黒田耕司)

 おむつのサブスクは、近年全国の保育園などで導入が進む。市も利便性と負担を考慮して導入。県内自治体でも実績のある子育てサービスの企業「ベビージョブ」(大阪市)を選んだ。

 三田保育所ではこれまで、おむつは保護者が1枚ずつ記名し持参してきた。また、保育士は園児ごとに管理しており、保育士の西海こずえ主任(43)は「保護者はおむつの在庫を切らさないように注意するのは大変。保育士も、他の子のものを間違えて使わないか、など気を使うことが多かった」と振り返る。

 約2カ月の無償期間を経て、4月から本格導入。月額約2500円の費用で、園児32人のうち7割近くが申し込んだ。おむつへのこだわりがある家庭もあり、一律の導入は見送った。

 個人のロッカーに入っていたおむつとお尻ふきは現在、トイレの棚にまとめて並ぶ。「保育士は、子どもとより丁寧に関わる時間が増えた」と西海さん。3歳と5歳の子を預ける歯科衛生士の大西育代さん(39)は「想像よりメリットが大きい。一袋分のおむつに名前をスタンプしたり、うっかり忘れて、朝に大慌てで押したりしたこともあった。イライラすることが減りました」と笑顔で話していた。