日本カーシェアリング協会が貸し出した軽トラックを使い、被災家屋から家具などを運び出すボランティアら。車両後部にはエーモンの名を記したステッカーが貼られている=5月31日、石川県珠洲市宝立町
日本カーシェアリング協会が貸し出した軽トラックを使い、被災家屋から家具などを運び出すボランティアら。車両後部にはエーモンの名を記したステッカーが貼られている=5月31日、石川県珠洲市宝立町

 7月1日に発生から半年となる能登半島地震の被災地で、一般社団法人「日本カーシェアリング協会」(宮城県石巻市)が被災者や支援団体に車を貸し出し、生活再建を後押ししている。協会を立ち上げたのは姫路市出身の吉沢武彦さん(45)。住宅のようには行政から支援を受けにくい一方、暮らしに欠かせない車について民間企業などの寄付で支え合う仕組みをつくり上げた。(喜田美咲)

 5月末、「準半壊」と認定を受けた石川県珠洲市内の民家で17人のボランティアが廃棄予定の家具や布団を軽トラックに積み込み、8キロ先の仮置き場との間を往復していた。

 「夫と2人ではどうしようもなかったので、たくさんの人が来てくれて助かった」と家人の女性(69)は安堵(あんど)の表情を浮かべた。

 軽トラは協会から貸し出されており、車体に貼られたステッカーには自動車部品製造のエーモン(福崎町)など、寄付で活動を支える企業の名が記されていた。

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