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 10月10日の「世界メンタルヘルス(心の健康)デー」に合わせ、全国労働安全衛生センター連絡会議(東京)が9、10日、全国一斉の電話相談窓口「メンタル労災相談・ハラスメント対策ほっとライン」を設ける。兵庫県内では、NPO法人ひょうご労働安全衛生センター(神戸市中央区)が両日午前10~午後6時に対応する。フリーダイヤル0120・631202

 職場環境に悩み、心の健康を損なう人は多い。神戸市に本社のある食品製造会社勤務の男性(47)=大阪府=は、工場長だった昨年1月に体調を崩して休職。同5月、本社に部長補佐として復職した。

 だが、健康への配慮を理由に会議や研修への参加を拒まれ、社内サーバーへのアクセス権限も制限された。今年春からは仕事がほとんど与えられていないという。男性は睡眠障害などと診断され、一人で加入できる組合と共に会社に改善を訴えている。

 精神障害の労災認定基準が9月に変わり、業務上の心理的負荷に、客による著しい迷惑行為「カスタマーハラスメント」が加えられた。また発症前の出来事だけでなく、発症後にも強い心理的負荷があれば、病状悪化分が認定されるようになった。同センターの西山和宏事務局長は「1人で悩まず気軽に相談してほしい」と話す。(竜門和諒)