百条委員会の冒頭、亡くなった元西播磨県民局長の冥福を祈って黙とうする委員たち=19日午後1時35分、兵庫県庁(撮影・小林良多)
百条委員会の冒頭、亡くなった元西播磨県民局長の冥福を祈って黙とうする委員たち=19日午後1時35分、兵庫県庁(撮影・小林良多)

 兵庫県の斎藤元彦知事のパワハラ疑惑などを告発する文書を作成した元西播磨県民局長の男性(60)が死亡した問題で、県議会の調査特別委員会(百条委員会)は19日、男性が残した陳述書やメッセージ、斎藤知事の音声データなどを資料として採用することを決めた。

 男性はこの日の百条委の会合に出頭し、証言する予定だったが、今月7日に亡くなった。

 陳述書は男性が証人尋問に向けて作成したとみられる11ページの文書で、告発文書を作った経緯などが想定問答形式で記されている。資料は12日、男性の遺族から議会事務局宛てにメールで提出された。

 音声データは斎藤知事が2022年に西播磨地域へ公務出張した際のもので、上郡町産のワインについて「まだ飲んでいない」「折を見てよろしくお願いします」などと発言した音声が記録されている。

 メッセージは「一死をもって抗議する」「百条委員会は最後までやり通してください」などと男性が残した内容で、遺族のメール本文に記されていたという。