報告書を受け記者会見する神戸市企画調整局の西川尚斗局長(右)ら=神戸市役所
報告書を受け記者会見する神戸市企画調整局の西川尚斗局長(右)ら=神戸市役所

 神戸医療産業都市の発展に向け、神戸市が設置した有識者会議(会長=橋田亨・神戸市立医療センター中央市民病院長補佐)が31日、構想開始から25年の節目を迎えた同都市の将来像に関する報告書を市に提出した。「確固たる新産業の創造が成し遂げられたとの評価はしがたい」とし、生物由来の素材による「バイオものづくり」やロボット工学など、医療領域と親和性の高い成長分野の産業化を軸に進めるよう促した。

 西川尚斗・市企画調整局長は会見し、世界に先駆けた網膜再生医療の臨床研究や手術支援ロボット開発など、医療・研究分野を中心に実績を重ねた経緯に触れつつ「産業化を今後の重要課題と捉え、来年度以降の施策展開に生かす」と軌道修正する考えを示した。