神戸新聞NEXT
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 発達しながら進む非常に強い台風10号について、神戸地方気象台は27日、予報円の中心を通った場合、兵庫県には30~31日に最接近する見通しを示した。28日から警報級の大雨になる恐れがあるほか、30~31日を中心に暴風や高波、高潮への警戒が必要として備えを求めた。

 同気象台の27日午後2時の発表によると、風速25メートル以上の暴風域に入るのは、県南部で30日夕方から31日明け方、県北部で30日夜のはじめごろから31日明け方。ただ、台風のスピードがゆっくりで以前の予報よりも遅れており、「まだ予報の不確実性が大きい」として、今後の情報に留意するよう呼びかけた。

 台風の北上に伴って暖かく湿った空気が流れ込み、県内では28~31日に警報級の大雨となる可能性がある。また、県内では30~31日にかけて暴風に警戒が必要といい、県南部では30~31日(淡路島南部は29~31日)に、県北部では31日に警報級の高波の恐れがある。29~31日には警報級の高潮にも注意がいるという。

 台風10号は27日正午時点で鹿児島県奄美市の東約110キロに位置する。中心気圧950ヘクトパスカルの「非常に強い」勢力に発達している。30日午前9時時点では九州北部に北上し、中心付近の最大風速(秒速)は、走行中のトラックが横転するとされる40メートル、同960ヘクトパスカルの「強い」勢力となり、その後、31日午前にかけて兵庫県を通過する見通しとなっている。

(上田勇紀)