報道陣に自身の進退を表明する兵庫県の斎藤元彦知事=26日午後、兵庫県庁(撮影・風斗雅博)
報道陣に自身の進退を表明する兵庫県の斎藤元彦知事=26日午後、兵庫県庁(撮影・風斗雅博)

 兵庫県の斎藤元彦知事らの告発文書を巡る問題で、県議会の不信任決議に対する斎藤知事の記者会見が26日午後3時から始まった。斎藤知事は不信任に伴う失職を選び、出直し選に立候補すると発表した。

 【午後5時17分】

 2時間以上にわたった会見が終了した。

 「まだ続けるべきじゃないか」との声が記者から出るなか、知事は「どうもありがとうございました」と2回、頭を下げた。会見場を立ち去る際にもドアの前で3秒間おじぎした。

 【午後5時14分】

 一連の問題で誤った対応があったのではと問われた斎藤知事。言葉を選びながら「いろいろな指摘はあるが、その時々として最善の対応をしてきた。今の状況につながっているのは知事の判断のせいじゃないかという声もあるとは思うが、会見などで伝えさせてもらった。結果として、大きな責任を感じている」と話した。

 【午後5時8分】

 最終登庁日となる27日は県職員に対してどのような声がけをするかを問われた知事は、「職員には心から感謝。一生懸命支えていただいたことには感謝の思いしかない。明日、感謝の意とともに、県政を前に進めてくださいと伝えるつもり」と答えた。

 亡くなった職員がいることについては「心を痛めている職員もいると思う。2人の職員に対しても感謝を申し上げ、哀悼の意を表したい」と話した。

 【午後4時45分】

 辞職勧告や不信任決議のあと、知事がどう判断するのか県民はやきもきしていた-との指摘に、「(不信任が)可決された翌日に、こうしますとは言えない。10日間は与えてもらっていて、自分としてどうするかを考えていた。許していただきたい」と弁明した。

 さらに組織の支援がない選挙戦を戦う覚悟が必要だったとし、勝算については「自分流でベストを尽くしたい」と質問した記者を見詰めながら決意を語った。

 【午後4時40分】

 なぜ、そこまで知事をやりたいのか、という質問に「兵庫県のために力を尽くさせてほしい」と答えた斎藤知事。何をどのように変えたいのか-。それまでは小刻みにうなずきながら質問を聞いていたが、「うーん」と少し言葉を考えて話し出した。

 「在任中の3年間で実施してきた施策は、県民を直接応援してきた。県立大学でもピアノなどの備品が直った」

 「ハコモノを作って赤字を作るのが大事なのか。もう一度立ち止まって、県政を変えていきたい」

 「県庁舎の建て替え費用の見直しで浮く500億円を県立高校の建て替えに充てるのも大切。そういった行財政改革をしたい」

 【午後4時29分】

 出直し選への意欲を述べた知事に対し、告発文書に記された疑惑や、公益通報として扱わなかった理由を有権者から問われたらどう対応するのかと質問があった。

 知事は少し考えながら「自分の主張を伝える。前から言っている説明をさせていただく」と答えた。

 【午後4時18分】

 知事会見を26日に設定した理由について質問があった。27日は自民党総裁選があり、会見を開いても注目度が下がると考えのでは-との指摘に知事は答えた。

 「明日は事実上、登庁が最終日となる。お世話になった人へのお礼も必要だと思った。元々登庁する予定はなかったが、会見を明日にするとばたばたとすることになる」

 【午後4時15分】

 出直し選で落選した場合も百条委員会や第三者委員会に協力するかを問われた斎藤知事は、何度もうなずきながら「そこはします」と明言した。

 【午後4時10分】

 出直し選への展望について斎藤知事は「資金の有無に関わらず、政党や大きな組織の支援は大事だ」と前回選挙の経験も踏まえて振り返った。

 その上で「私は組織支援はない。厳しい状況にある」と分析。「自分からの声かけではなく、選挙を進めていく中で共鳴する人がいればと考えている」と述べた。

 【4時6分】 

 記者「これまで一切辞職を考えなかったのか」

 知事「朝起きたり、家に帰ったりすると、辞職がよぎることがあった。しんどかったし、私も人間なので。心が揺らいだこともある」

 【午後4時】

 会見開始から1時間がたった。

 出直し選の見通しについて知事は「『信じている』『続けてほしい』との声や手紙が届いている。無視するわけにはいけない。辞めろという声もあるだろうが、厳しいけど頑張りたい」と語った。

 【午後3時55分】

 告発者が死亡したことへの責任の取り方は適切なのかと問われた斎藤知事。表情は変えず「亡くなった事実は重い。すごく悲しく残念だ」と従来と同じように答えた。「お悔やみは会見の場でも申し上げている」と強調したが、「遺族の意向次第だが、お悔やみを申し上げにいきたい」とも明かした。

 【午後3時51分】

 会見冒頭で自らの実績を強調し、文書問題について明確な説明をしなかったことについて問われた知事は「百条委員会や第三者委員会で事実関係を究明することが大事。一方、私にとって大事なポイントは3年間の実績を理解してもらい、県政を担いたいとの思いがある。今回は県議会の不信任決議への対応を説明する場」と述べた。

 【午後3時45分】

 政策を進める中で、職員から反発を感じた瞬間はあったのかという質問に対し、斎藤知事は20年間務めた井戸敏三前知事を引き合いに出した。

 斎藤知事は「知事の仕事の進め方が今までと違うとの指摘が聞こえてきた。予算査定の時間も前の知事と比べて減らし、合理的に進めてきたつもりだが、話を聞いてくれないと思っている職員もいたと思う。反発はあったと思う」と振り返った。

 【午後3時36分】 

 元西播磨県民局長が知事らを告発する文書を作成し、報道機関などに送付したことについて、知事は「誹謗中傷性が高い」と改めて言及した。内部調査についても「問題なかった」との従来の見解を示した。

 【午後3時32分】

 記者から「不信任決議が出ていることに納得しているか」と問われた。

 斎藤知事は「(一連の問題について)調査し、事実を解明して、改めていくことは大事だ。だが果たしてそれが知事が職を辞すべきことなのかという思いが根底にある」と心境を明かした。

 【午後3時26分】

 知事は、一連の問題に対する責任の取り方について「日本では辞職をすることが責任を取ることだが、私の責任の取り方は続けて仕事をしていくこと。このような状況を招いた知事だからこそ、県民の負託をいただき、県政を立て直したい」と述べた。

 ■会見①

 記者から決断時期について質問があった。

 知事は「決断は昨日の朝。高校生から『やめないでほしい。負けないで未来のために頑張ってほしい』という手紙をもらった」と明かした。目を潤ませながら「すごくぐっときた。まだまだこんな自分でも期待してくれる人がいると受けとった。頑張ってみようと覚悟を決めた」と述べた。

     ◇

 記者「県議会で不信任が議決されてから1週間どんなことを考えてきたか」

 知事「前代未聞のことなので、苦しい1週間だった。これまでの自分の県政の進め方に間違ったことがあったのかという思いがあった。県政を改革したいという思いもあった」

     ◇

 辞職ではなく、失職を選んだことについて知事は「職を辞するというより、自らを改めて知事の4年間を全うするつもりだった。そのため、辞職は考えていなかった」と述べた。

     ◇

 「知事と県議会との間に溝ができ、県職員との信頼がそこなわれている」との指摘に対しては、「心の中にあるおごりや慢心が言動につながった」と反省の言葉を述べ、自身の姿勢を改めるとした。

 【午後3時12分】 

 議会を解散しなかったことについて問われた知事は「解散は最初から考えになかった。私の対応がおかしいということだったので、自らの信を問うということ」と答えた。また、解散すれば「統一選の日程から県議選をずらしてしまう」と話した。

 【午後3時10分】 

 知事は「結果としてこのような状況になっていることについては、私の至らなさ。改めて反省し、県民の皆さんにおわびを申し上げたい」と語った。

 その上で「改革はこれからも進めていきたい。森林行政、地域の開発。一千億円以上の借金があることが分かった。返済の道筋を付けることもようやくできた」などと3年間の実績を強調。「子どもたちをもっと応援しようという思いがまだまだある。改革を止めるわけにはいかない。知事の仕事をまだまだ続けたい」と立候補の理由を述べた。

 さらに「兵庫県が大好きです。行く先々で、いろんな世代、おじいさん、おばあさん、子どもたちが頑張っている姿を見てきた。兵庫をもっとよくしていきたい」と話した。

 【午後3時】

 兵庫県庁の記者会見場に入った斎藤知事は一礼。「県政にとっても重い判断で、この間、私自身思い悩んできた」と不信任決議可決から今日までを振り返り、「県議会を解散せず、次期県知事選に臨みたい」と話した。

 会見ではこれまでの実績を語った上で「今回の文書問題について混乱を招いたこと、県民の皆さんに謝罪したい」と頭を下げ、「まだまだ至らぬところがあった。反省したいと思う」と述べた。