事業者の提案型公募が始まる尼崎市営富松住宅跡地。周辺には住宅地が広がり、学校も近い=尼崎市富松町3
事業者の提案型公募が始まる尼崎市営富松住宅跡地。周辺には住宅地が広がり、学校も近い=尼崎市富松町3

 阪神工業地帯の中核をなし、「工都」として栄えた尼崎市が、子育て世代に選ばれるまちを目指し、攻めの住宅政策を展開している。暴力団事務所ゼロや放置自転車の激減を達成し、再開発に成功したJR尼崎駅を中心に民間会社のランキングでも上昇を続け、「穴場のまち」から「人気のまち」へと変貌しつつある。業界に根付いた「尼崎で高い家は売れない」というイメージを打ち破れるか。

■区域内に子育て関連施設も

 阪急電鉄武庫之荘駅北東の市営富松住宅跡地(富松町3、約1万300平方メートル)。駅まで自転車で7~8分、電車で大阪梅田まで16~20分、神戸三宮まで約25分の宅地開発を巡り、市は初めて、一戸建てに「敷地面積130平方メートル以上」「建物面積100平方メートル以上」という条件を付した事業者公募を10月から実施すると発表した。