阪神・淡路大震災の発生から30年となる来年1月17日に神戸・三宮の東遊園地で開く「1・17のつどい」について、実行委員会は3日、会場で文字をかたどっている竹灯籠と紙灯籠の数を減らすと発表した。例年より増加する見込みの人出への対応や、同24日から東遊園地内で開催される神戸ルミナリエ側との調整が「不確定要素が多い状態」であることを理由に挙げた。
実行委員長で阪神淡路大震災1・17希望の灯り(HANDS)代表の藤本真一さん(40)らが3日に会見して明らかにした。藤本さんは、10月の会見で「このままではつどいの開催は困難」などと表明していた。
藤本さんによると、ルミナリエの運営側は10月以降、つどい当日の電飾などの設置位置を記した図面を示した。図面ではドーム型の電飾が「つどい」会場を圧迫していたため、「つどいの開催が難しい」とルミナリエ側に提案。ドーム型電飾の設置は見送られる方向になったが、藤本さんは「不確定な状況だ」としている。
つどい会場の面積は今年並みになる方向だが、例年比で1・3倍の人出が予想されることから、動線確保を考慮し、竹灯籠は前回比で2割減、紙灯籠は半分程度に減らす見込み。灯籠でつくる「1995」と「1・17」のスペースは確保できるが、毎年公募で決めている文字はかたどれない可能性があるという。
藤本さんは報道陣に「調整とか相談がなく進められているが、つどいの開催をやめる方向にはしたくなかった。ここから調整していくしかない」と語った。
神戸ルミナリエの組織委員会事務局は「二つの行事が無事に終わるのが大前提だ。これまでも要望を聞いて調整してきたつもりではあるので、今後も話し合いを続けたい」としている。(杉山雅崇)