父裕さんの遺影を前に、父が集めていた切手を眺める石田優子さん(中央)と祥子さん(右)。祥子さんは顔の撮影を固辞した=明石市内
父裕さんの遺影を前に、父が集めていた切手を眺める石田優子さん(中央)と祥子さん(右)。祥子さんは顔の撮影を固辞した=明石市内

 阪神・淡路大震災で、そばで寝ていた父を亡くした明石市の会社員石田祥子(さちこ)さん(64)は、その体験から心的外傷後ストレス障害(PTSD)を発症した。姉の優子さん(65)と寄り添い歩いてきた30年。また1月17日が巡ってくる。今も気持ちの浮き沈みに悩まされるが、あの頃は恥ずかしくて言えなかった言葉を心の中でつぶやく。「お父さん、大好き」(森 信弘)