ナイジェリア国籍の男性の無罪を訴える再審請求書を提出し、会見に応じる弁護団の吉田英樹弁護士(中央)ら=26日午後、姫路市北条1、県弁護士会姫路支部会館(撮影・辰巳直之)
ナイジェリア国籍の男性の無罪を訴える再審請求書を提出し、会見に応じる弁護団の吉田英樹弁護士(中央)ら=26日午後、姫路市北条1、県弁護士会姫路支部会館(撮影・辰巳直之)

 兵庫県の姫路市で2001年に起きた強盗事件で実刑が確定し、服役したナイジェリア国籍の男性が26日、2度目となる再審請求を神戸地裁姫路支部に申し立てた。

 確定判決によると、男性は01年6月、いとこのナイジェリア人男性=実刑確定=と一緒に郵便局に押し入り、現金約2300万円を奪ったとして強盗容疑で逮捕、起訴された。一貫して無罪を主張したが、06年4月に最高裁で実刑判決が確定した。

 男性は服役後の12年に再審請求を申し立てたが、姫路支部が請求を棄却。最高裁も22年、男性側の特別抗告を棄却していた。

 確定判決は、男性が経営していた会社の事務所兼倉庫から、奪われた現金や、犯行に使われた車両が見つかったことなどから男性が実行犯と推認されると認定した。

 男性の弁護団は、倉庫は普段から第三者が立ち入ることができたと主張し、「倉庫が施錠されていたかどうかが最大の争点だ」と指摘。「男性は犯人ではないと話していた」とする、いとこの男性の元交際女性の証言などを新証拠として提出した。今後、警察が倉庫を実況見分した際の調書の開示を求めていくという。