全国で初めてヤングケアラーを支援する専門窓口を設置した当時を振り返る神戸市の久元喜造市長=神戸市役所
全国で初めてヤングケアラーを支援する専門窓口を設置した当時を振り返る神戸市の久元喜造市長=神戸市役所

 神戸市が全国で初めて、大人に代わり日常的に家族の世話や家事を担う「ヤングケアラー」を対象とした相談・支援窓口を設けて6月1日で丸4年になった。全国の先進事例として注目される中、久元喜造市長が神戸新聞社の単独インタビューに応じ、支援の根底には「孤立や孤独が地域社会に広がっている」との問題意識があったとし、当事者が心を開ける社会づくりの必要性などを語った。(聞き手・千葉翔大)

■神戸の事件がきっかけ

 -2019年10月、神戸市須磨区で20代の女性が介護していた当時90歳の祖母を殺害し、ヤングケアラーの存在がクローズアップされた。それが窓口設置のきっかけとなった。