尼崎市役所=尼崎市東七松町1
尼崎市役所=尼崎市東七松町1

 尼崎市は26日、ドメスティックバイオレンス(DV)が原因で夫と別居している女性の住所を、誤って夫に漏えいしたと発表した。女性は転居を余儀なくされ、市が引っ越し費用や休業補償などで計約135万円を支払った。

 市によると、女性は昨年5月にDV被害者と届け出て、市は夫に女性の個人情報を開示しない支援措置を取った。同年8月に国民健康保険の給付申請書類を郵送する際、職員が誤って世帯主の夫の住所に送付する事務処理をしたという。

 申請書類には女性の氏名と住所が記され、封筒を確認した夫側から女性側に連絡があって発覚した。職員が事務処理する端末の画面には、女性が支援措置の対象者であることを示す赤色が表示されていたが、担当の職員2人は見落としたという。

 市国保年金課は「関係者の皆さまに多大なご迷惑とご心配をおかけし、深くおわび申し上げる。正しい送付先かどうかチェックを徹底し、再発防止に努めたい」と話した。(金 旻革)